光脱毛理論|濃い毛に強い光は必要か。
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ORCHID|光脱毛の理論
濃い毛に強い光は必要か
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濃い毛に「強い光」は必要か。

- BEAUTY DAY by ORCHID -


よくある主張「強い光がいい」の論理破綻

皆さんはネットなどの広告で 「太い毛や濃い毛は、医療の強いレーザーでないと抜けません!」や「うちの脱毛機はハイパワーなので、濃い毛でも抜けます!」など、このような謳い文句を沢山みてきたのではないでしょうか。また、「特殊な光でアプローチ!」という物理を大きく逸脱した説明を受けた方も多くいらっしゃると思います。光に特殊は存在しません。特殊な光を発見したらノーベル賞は確実に取れます。 光は、ただの「電磁波」の一種であり、それ以上でもそれ以下でも有り得ません。

さて、結論から申しますと、「毛が濃い」だから「強い光が必要」は論理的に破綻しています。
光美容専門として多くのお客様の脱毛施術をしておりますが、女性のうぶ毛をなくす方が高いエネルギーがが必要(つまり脱毛が大変)です。


光脱毛の基礎原理


光脱毛の原理を簡単に書くと、
1.毛幹内にあるメラニン色素(黒色)が光を吸収して熱くなる。
2.毛幹から毛乳頭に熱が伝わり、ある温度以上で、毛乳頭が「熱変性」を起こす。
3.毛乳頭が毛を作る機能と毛幹をホールドする機能を失い、毛が抜ける。


光脱毛の詳しい原理は、こちらをご覧ください。


「熱変性」とは

タンパク質は一定の温度以上になると本来持つ機能を失います。これを「熱変性(タンパク質の熱変性)」と言います。
熱変性が一度起こると、温度を下げても機能は復元しないことも、大きな特徴です。
身近な例を挙げると、卵を温めると雛がかえります。しかし、高温にまで温めると"ゆで卵"になります。一度ゆで卵になると冷やしても雛はかえりません。これも「熱変性」です。

毛乳頭は「タンパク質」です。ほんの少しの間でいいので、毛乳頭の温度を70degC以上に熱すると、毛乳頭は熱変性を起こし、本来の「毛根幹細胞(毛が作られる幹細胞)を基に毛幹を作る。」「毛根をしっかりホールドする。」という機能を失います。




金髪や産毛など黒くない毛は大変

その理由は「黒くないから」です。 小学校の時に理科の実験で、太陽光の下に、黒いものと白いものを置くと黒いものの方が熱くなりますね。 それと同じ原理で毛乳頭に熱を与えています。 そのため、毛が黒いので光エネルギが熱エネルギに変わり、毛乳頭が高温になり、熱変性を起こすことができるのです。 金髪や産毛は黒くないので、毛の温度が高温に上がらないので、毛乳頭が熱変性を起こしづらいので、効果が低いのです。




色や素材で決まる「光の吸収率」

例えば、「黒色」は90~99.8%ほどです。それに対して「白色」は約10~20%ほどです。 もちろん素材によっても変わります。黒い下敷きは光を反射しますが、黒い布は反射しません。なんとなくイメージできるかと思います。

夏にブラウスなどを着た際によく思うことかと思いますが、「同じ生地でも黒色より白色のシャツの方がインナーが透ける」という経験的事実。あれは、この色の吸収率によるもので、物理式から証明できます。(ここではしませんが…)

では、黒色は、当てられた光の90%を吸収しますが、吸収された光はどこに行くのでしょうか。 答えは、吸収された光は「熱」に変わります。


光の持つエネルギーを計算

光はどれだけのエネルギーを持っているのでしょうか。 それは、プランクの法則の光子振動のエネルギーから求めることができます。 (光子振動のエネルギー≒光のエネルギー)

E=hν=hc/λ
E:エネルギ、h:プランク定数、ν:光の振動数、c:光の速度、λ:光の波長

高校や大学で物理を専攻されていた方はお馴染みの式かもしれません。 つまり、光のエネルギーは振動数に比例し、波長とは反比例の関係です。

ここで皆様にお伝えしたいことは、「光はエネルギーを持っている」ということです。
黒色は、光の持つエネルギーの90%以上を吸収し、熱になります。白色は、10~20%ほどしか吸収しません。 夏に黒い服を着ると暑いワケですね。




理論から「黒々とした濃い毛は効果が出やすい」ことを証明できる

こちらの方が物理的に説明がつきます。 基本的に、濃い毛や太い毛はメラニン色素が多くある。つまり黒々しているので、光の吸収率は高く、光のエネルギが低くしても効果は出せることが説明できます。 上記の通り、物理的にも簡単に証明できます。

そのため、「うちのはハイパワーです!あの男性の黒く太いヒゲすら抜けます」といった宣伝が本当に多いのですが、 基本的に、高出力である必要はありません。もちろん低すぎても抜けません。 つまり、「オーバースペックをアピールすること」に意味はないと考えています。




細く色素の薄い毛を脱毛する方が難しい

細く色素の薄い毛や産毛の方が脱毛する方が難しく、神経を使います。 細く色素の薄い毛は光エネルギーの吸収率が低いので、機械の電圧を上げて、光のエネルギーを高めるしかありません。 とはいえ、肌への負担が掛かるので、何も考えずに出力を上げると火傷してしまいます。しっかり肌の水分量やメラニン色素の量などを見て、肌負担に応じた照射エネルギーの限界値を計算します。




脱毛で考えるべきは「熱容量」

VIOなど濃い毛は特別な高出力マシンでなくても効果は出せます。 とはいえ、家庭用脱毛器は、さすがに出力が低すぎて、濃い毛を脱毛することは難しいことが減少です。

その理由は、「熱容量」です。
熱容量とは、その物体の温度を1℃高めるのに必要な熱エネルギのことです。 「1リットルの水」より「100リットルの水」の方が沸騰させるのには沢山エネルギーが必要ですね。 これが熱容量の概念です。
つまり、“1本が太く、本数が多い”という特徴を持つパーツの毛を、一気に熱変性させるには、ある程度の大きなエネルギーが必要になるということです。





中間まとめ
「濃い毛の特徴」

ここまでをまとめますと、
産毛や色の薄い毛と比べると、太い毛は1本の毛を抜くために必要なエネルギは小さくて済みます。しかし太い毛が密集している(≒熱容量が大きい)場合は、1回の照射で必要となるエネルギは大きいのです。

これは大学で学ぶ4つの力学の1つである「熱力学」で出てくる内容から証明ができます。





「光」のエネルギー

例えば当サロンでは、定格出力1600ワットの脱毛機を使用しています。一般のご家庭では扱えない、いわゆる“業務用のマシン”です。 先ほどの光エネルギーの式「E=hν」に当てはめて考えます。
プランク定数hは6.62607E-34[Js]とします。当サロンの脱毛で使用する光の波長が機密なのでνは非公開とさせていただきます(申し訳ございません)。
さて、そこから導出する光のエネルギEは、最大で50[J]ほどです。 単位の[J]は"ジュール"と呼ぶ、エネルギーの単位です。

機械の照射面が少し広いので、単位面積当たりで換算すると、12.5[J/cm^2]です。 つまりヒゲ脱毛では、1cm×1cmの四角形の面積のお肌に、約12.5[J]ほどのエネルギーを与えることになります。

また、よほどのことがない限り50[J]は使いません。殆どの場合で、その半分の25[J](=6.25[J/cm^2])ほどしか使いません。 それでもお客様は効果に満足していただいています。




一般的な「太い毛(毛幹)」のスペック

さて、マシンが出力するエネルギーがわかったところで、次は「ヒゲ(毛幹)」についてです。 日本人の太い毛は概ね濃い黒色なので、25Jの90%ほどのエネルギが吸収されます。
そのため、25J × 90% = 22.5J が吸収されます。

毛1本にエネルギを与えて熱変性をさせるには、 ヒゲの比熱はORCHIDの測定試験では約0.210[J/(kg-K)]でした。つまり1kgの毛を1℃上げるのに0.21J必要ということです。 毛1本は約0.00004gです。個体差はかなり大きいですが、平均値だと思って下さい。

当サロンのマシンは1回の照射で4[cm^2]ほどの面積に光を当てることができます。 この面積にヒゲの濃い方で約75本ほどの毛が入ります。
タンパク質の熱変性は約70℃ほどで生じます。 一般的に毛の温度が32℃ほどなので、70℃にするには38℃上げる必要があります。

必要なエネルギE = 50本 × 0.00004g × 210J/g-K × 38℃ = 23.94[J]

です。




忘れてはならない
「時間」の概念

ここで忘れてはならない概念が「時間」です。 脱毛の照射面をお肌に当てて、ピッと照射した一瞬で、23.94Jのエネルギーを与えないといけません。 ゆっくり温度を上げると、毛の周りの肌細胞が火傷をしてしまいます。一瞬だけ高温にします。
森羅万象、全ての機械には“バラツキ”があります。当サロンのマシンは2台ありますが、 当サロンのハイスピードカメラで計測すると、平均すると照射スピードは0.023秒ほどでした。
0.023秒で23.94Jを照射します。
さて、電子レンジなどで「ワット」という単位を聞いたことがあるかと思います。 このワットは“1秒間で何ジュール与えたか”という意味を持っています。 なので、1W=1J/sです。
0.023秒で23.94Jということは、1秒間で1040Jを出すマシンということになります。

つまり、1040J/s = 1040Wです。

当サロンのマシンは1600Wまで出せます。そのため、出力的には十分に余力を残した状態で、ヒゲ脱毛を行うことができます。




出力が高ければ良いワケではない

以上の物理的証明から、 ネットを中心に出回る「太く濃い毛はエステサロンのマシンでは効果が出づらい」という考え方は、 物理的に説明することができません。「物理的に矛盾している。」と言えます。
照射面に入るヒゲの本数とヒゲの太さから求まる「熱容量」と「時間」を加味すると、ある程度の出力は必要となるが、マシンの定格出力の半分程度で効果がでます。出力のオーバースペックを売りにする方法は、論理的に説明がつかないと考えています。

また、本当に何も考えずに高出力で光を照射している場合は非常に危険だと思います。

当サロンのマシンも、いわゆる「ハイパワーマシン」です。しかし、私たちは「出力を上げずに(肌負担を犠牲にせずに)問題解決すること」こそが、ウデの見せどころだと考えています。




「高い効果」と「低い肌負担」の最適解は個々で違う

スキンケアの習慣が定着していない男性の肌は、バラツキが非常に大きく、肌に応じた光の照射を考えないといけません。 このあたりは非常に神経を使います。

たとえば、肌が乾燥していると、肌細胞の比熱が下がり(沸騰までに必要とするエネルギが低い状態になり)、火傷しやすくなります。

そのため、ORCHIDでは、マイクロスコープを用いて個々の肌を分析し、水分分析装置で各部の水分量を計測します。 そして、個々のヒゲの密度や肌状態に応じて、出力を細やかに変えながら「高効果」と「低肌負担」を狙います。


ぜひご検討ください

当サロンは、皆様に少しでも安心して脱毛やフェイシャルケアを受けていただけるよう、丁寧に説明することを心掛けています。

科学は未だ未完です
私たちもまだまだ学ぶべきことがあり、現在の方法が完璧とはかが得ておりません。 常に、よりよい方法を研究し、世界中の論文をウォッチし、試し、考察し、新しいテクノロジーや方法論を追い求めています。 私たちのテクノロジーの美容への応用や展開は、これからも進化させていきます。ぜひご興味のある方は、お試しにお越しください。

都度払い、年会費なし、入会費なし、カードOKです。勧誘もありません。ぜひお気軽にご予約ください。






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